(サウナの入り方) 

サウナならではの身体効果

 サウナは80〜90℃という熱気浴です。日頃活動していない身体機能を活性化させ蘇らせます。ただ人には個人差がありますので自分に合った入浴法で、サウナならではの効果を確かめてください。

●酸素摂取をよくして疲労回復

 サウナに入ると血流は安静時の2倍近く亢進します。その結果酸素の摂取量が増え、筋肉疲労物質を分泌するなど、肉体疲労を回復し、エネルギー再生産がなされて疲労回復の効果が上がります。

●温度刺激でストレス解消

 サウナによる高温の空気が全身の皮膚を刺激し、中枢神経の興奮が高められます。これによって、神経による身体機能の調整が促され、ストレスの解消になるのです。

●血管が拡張して血圧低下

 入浴の直後は一時的に血圧が上昇しますが、その後血管の拡張によって最高血圧・最低血圧ともに低下します。特に最低血圧の低下は、高血圧の人にとって、サウナならではのうれしい効果です。しかし残念ながら入浴後は次第に普段の血圧に戻ります。

●低温サウナは安眠効果

 低温サウナにゆっくり入ると、鎮静作用が働きます。活動的な昼のリズムから休息のリズムへの自然な転換がはかれ、快適な睡眠に役立てることができます。営業サウナでは下段の椅子に座るとよいでしょう。

●血行促進で肩こり解消

 肩こりや筋肉痛の原因は、主に筋肉の過度の緊張や血流の不足です。サウナ浴をすると血行がよくなり、筋肉内を循環する血液量が増え、汗と共に疲労物質(乳酸)が排出されるので、肩こり、腰痛などの神経感覚的症状が改善されます。

●減量効果

 サウナに入ると大量の汗をかきますので、入浴後に体重を計れば1sくらい減っています。しかし入浴後は適度の水分補給が必要です。減量は運動や食事とサウナを組合わせるとより効果的です。

●自律神経を調節して血管強化

 サウナの温度刺激は自律神経の調節力を高め、血行をよくします。また毛細血管内の血流も促進されます。

●心臓機能も亢進

 サウナに入ると脈拍がしだいに増えてくることからわかるように、心臓の血液拍出量が増加します。したがって血液循環量も増え、酸素や栄養が全身によく供給されます。

●交代浴で自律神経の訓練

 交代浴といって、サウナと冷水浴・冷水シャワーなどを併用する入浴法があります。交代浴による温度変化は、自律神経系の訓練となり、それによって自らの器官機能を調整しますので、大きな健康効果が期待されます。

●汗腺・皮脂腺も清潔に

 サウナによる筋温や血液温の上昇によって老廃物や疲労物質は、汗とともに体外に分泌されます。
 体温が約38℃になると、全身の汗腺から汗がでます。同時に毛穴にある皮脂腺からあぶらが、アポクリン腺からは鼻を刺す臭いがでて、汗腺の機能を高め、皮膚や皮下組織を洗浄します。
 これがサウナのコンディショニング効果で、疲労をいやし、労働や運動に適した身体状態をつくります。

●身体を温めるとHSPも増加

 私たちの身体は約60兆という数の細胞で作られており,そのほとんどがタンパク質からできています。その細胞に熱を加えると細胞内のタンパク質は損傷を受けますが同時にHSP(ヒート・ショック・プロティン)というタンパク質が生まれます。このHSPは損傷を受けたタンパク質を元通りに修復します。細胞は高熱だけでなく疲労、汗腺、血管の梗塞、虚血状態、紫外線などさまざまなストレスによっても損傷を受けますが,これらの細胞異常に効果があるのがHSPです。冷えは万病のもと、身体を温めると病は治ります。

サウナと冷水浴の交代浴

 サウナに入っていると、次第に皮膚の血管は拡張してきますが、この状態で冷たい水風呂に入ると、皮膚の血管は急激な収縮をします。その結果 として水風呂を出たあとの血管は反射的に以前よりさらに拡がるため、身体がぽ かぽかと暖まってくるのです 。
 サウナと冷水浴の交代浴(変温浴)は、血管の反応を強く起こし自律神経系の訓練に役立つので、神経衰弱や、自律神経の失調により起こる諸症状の改善に効果があるといわれています。交感神経を刺激して、自律神経系の調節能力を高め、身体の緊張を取り戻すなどの効果もあります。
 サウナから出て足にだけ冷水をかける冷水部分浴は、不眠症に効果的です。 しかし、このサウナ後の冷水浴は、血管の反応を強く引き起こしますので、動脈硬化症・高血圧症・高度の糖尿病の人、心臓病の人は思わぬ突発事故を起こしかねませんので避けた方がいいでしょう。
 (ドイツのサウナ研究会の報告より)

肥った人の落汗減量

 肥満減量にサウナは効果的です。一般に肥り具合、やせ具合は標準体重で調べています。
 標準体重は次の計算式で求めます。
  標準体重〔kg〕=〔身長cm−100〕×0.9
  ただし身長150cm以下の人は0.9を掛けない。
 例えば、身長165cmの成人の標準体重は(165−100)×0.9=58.5kgとなります。
 また図6は男子および女子の身長当たりの体重表です。

 図の身長と体重から座標上の接点を求め、標準体重のプラス10%以内なら正常、プラス10〜20%までなら過体重、プラス20%以上なら肥満ということになります。
 しかし、正常な人の中にも、やせる必要のある人がかなりいます。それは標準体重で正常でも脂肪細胞をたくさん持っている人です。
 このように肥満とは、身長の割に体重が多いということではありません。脂肪が異常に多いということです。
 つまり、からだの細胞組織に、脂肪が多く沈着している場合を肥満というのが正しく、体脂肪量がきめ手となります。
 からだの中の脂肪の約半分は皮下脂肪ですから、皮膚の脂肪(皮下脂肪圧)をつまんで、その厚さから肥満度(体脂肪率)を判定します。
 お腹の皮を縦につまんで、その厚さが3cm以上もあったり、上腕の後ろ側や背中(肩胛骨の下部)を縦につまんで2cm以上あったら肥りすぎといえます。
 図7は肥満度判定表です。上腕の後ろ側と背中(肩胛骨の下部)の2個所をつまんで、その和を横軸にとって、正常か肥満か、それとも過度肥満かを判定します。

 男性と女性ではいくらか違いますが、男性で12%以上、女性では19%以上あったら肥満ですから、サウナと食事療法や運動を併用してやせましょう。
 皮下脂肪が多いということは、内臓の器官にも脂肪が沈着しているということで、高血圧症、動脈硬化症、心臓病、糖尿病および脳卒中という生活習慣病と、肥満が関連があるからです。
 落汗減量浴はくり返し浴が有効です。皮下脂肪厚の多い肥満は、はじめ汗が出にくいのでまず風呂に入り、身体を暖めてからサウナに入ると、汗が出やすくなります。  10〜15分で汗がよく出ますから、出て汗の引くのを待ってまた入るという反復浴が効果的です。8分入って5分出、5分入って3分出るのをくり返し、サウナのあとのクールダウンを入れながら3〜4回反復します。水風呂や冷水シャワーはさけて、よく汗を出すことが肝要です。

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